最近読んだ本で面白かったものについて書いていく。
他で簡単に要約したものがあるので軽く読みたい方はそちらを参照
参考本「たたかう植物」
この本は植物VS植物,環境,病原菌,昆虫,動物,人間と植物があらゆる方向からの攻撃をどう防いでいるのか?どう対処しているのかを詳しく記載している本である。結論から言うとめちゃくちゃ面白い。したたかで冷徹でかつ賢くでもなんか貧弱な植物に姿が表現されていてとても読んでいて楽しかった。植物の目的を一言で表すのであれば、「もっと日当たりの良い場所をもっと子孫を反映させもっと長く生き続ける」だと思う。かわいい姿の裏側には棘がありまくりでとてもかわいいとは思えない世界が広がっている。例として観葉植物?として良くホームセンターや百均などで売っているガジュマルが実は絞め殺し植物という種類のものでかなりしたたかでえぐいものである。自然界では鳥の糞などと一緒に木の枝などに種を落とされる。そして地面に向かって木の幹を伝って細いツタのように根っこを伸ばしていく。そして地面にたどり着けた瞬間、豹変しぐんぐんと成長をしていく。木の幹に伝っていた根っこもどんどん太くなり元の木を覆い隠していくほどに成長していく。一番恐ろしいと思ったのが、その元の木を枯らしてしまうほど覆い隠し成長するということだ。そしてその元のきが枯れるころには立派なガジュマルの木が立派に立っている。その元の木を絞め殺していくような成長の仕方であるから絞め殺し植物と呼ばれているらしい。実際には絞め殺してはいないそうなのだが、元の木がもともと浴びていた日光を奪うため枯れてしまうらしい。恐ろしいと思う。転がり込んできた貧しい子供を養ってあげていたのに、社会人になったとたんに自分の会社を乗っ取られたり資産を絞られて行って養い元は生活保護に追い込まれ、その子供は立派に会社経営を行っているようなものだ。トラップとしか思えないし、一度幹にしがみつかれたら殺されてしまうという殺人鬼のような怖さだ。このような感じで紹介されておりこれはその一部であってもっと他にもえぐくて恐ろしい戦略、生き方が記載されている。
この本の中で衝撃を得てずっと頭に残っているのは、「自然界に助け合いというものは存在しない。どの生物も自分の都合の良いように利己的に生きている」という言葉である。それぞれが自分勝手に生きていて自分のことしか考えていないのに自然界は本当にうまく回っていて本当にうまく共存している。そんな奇跡のような仕組みができているのが素晴らしいし恐ろしいとも思う。でもそれぞれが自分勝手に生きていったとしてもうまいこと棲み分ければバランスよく回っていくということができると知れたのは人生の中でも大きな学びだった。よく人間社会?日本では周りのことをちゃんと考えて他人を思いやりましょうと教わりそう回るのが正しいとなっているが、こんだけ植物のように自分勝手に生きたとしてもなにも問題なく回るのであるし、ビジネスの世界は植物のこのしたたかで恐ろしい戦いに似ていると思った。商品という武器や戦略、資産、人材などで自分勝手に最終的には自社が儲かるように精力的に推進をしている。それに他社との競合や消費者との騙しあいなどが横行しているがなぜかうまいこと回っていて経済が成長していっている。世の中はそうやって回っているんだとこの植物たちの戦いから学ぶことができた。みんな表だけはいい顔して善人ぶっているけど、結局のところは自分勝手に自分が利益が出るように生きているんだと世の中を見てみると意外と気が楽になり生きやすくなった。昨今このみんな平等に!というものが広がっているように思えるがそんなことを言っている人も実は自分に一番利益になるように働いているだけなんだと、めっちゃ妄想だけど、その人は弱い人でみんなを下げさせることで弱い自分を上げようとしているのでないか?と思うこともある。本当にすごい人、本当に強い人はみんな優しくて奉仕の精神を持っている気がする。本当に強い男というのはみんなに優しくてみんなを思いやっている父性の溢れている人のイメージがある。
また本書ではなんと恐竜滅亡の原因は植物にあるのではないかという説を紹介している。
そもそも、恐竜がなぜあれだけ大きくなったのか??について面白い考察を述べている。
ここら辺で一旦切る
(サムネは旅行先で見つけた灯篭)