たたかう植物 2

前回に引き続き面白かったものについて書いていく。
他で簡単に要約したものがあるので軽く読みたい方はそちらを参照
参考本「たたかう植物

恐竜がなぜあれだけ大きくなったのか?酸素濃度が濃くなったというのもあると思うが、なんと植物が大きくなっていたからだというのである。どういうことか?その当時は二酸化炭素の濃度も濃かったそうだ。そのため恐竜からの食害に対して植物は大きくなって食べられないようにするという戦略を取った。だが共進化にあるように恐竜も負けじと大きく首を伸ばしていくことでその大きくなった植物を食べて成長していった。それに対して植物もさらに大きくなっていくことで食べられないようにする…。とまるで漫画の戦闘力のインフレのように、競い合って大きくなっていったのである。そして草食動物であるプラキオサウルスぐらい大きくなっていった。あれだけ首だけが伸びいたのはそういうことかと思った。キリンの首が伸びているのと同じような理由だ。そして大きく長くなった首に対してバランスを取るために尻尾も大きく長くなっていく。その結果全長18~22mの巨体になっていったということだ。なるほどー!と思った。確かに理に適っていて理屈が通っている。そしてその草食動物を食らうために当然肉食動物も大きくなり大きな顎と大きな体になっていくということだ。その肉食動物から身を守るために色々な戦略を練っていく。そうして恐竜の時代ができたということだ。そんな巨大化のインフレにのっていた時代だったが、ここでやはり植物の進化で変化していく。被子植物の登場だ。今までは裸子植物としてとにかく大きく育ち花粉を巻き上げ子孫を反映させていくというしかなかったが、被子植物は花を咲かせ、実をつけて昆虫に花粉を運ばせ、鳥などに種を運んでもらうことで効率的にかつ確実に自分勝手に子孫繁栄させることができるようになった。また、それだけ効率的に生きられるため、もう大きな体は不要になり今まで時間をかけて成長し世代交代をしてきたが、小さく短いスパンで世代交代をさせていくようになった。そのためプラキオサウルスのような無駄にでかくなってしまった恐竜は餌が少なくなっていく。また被子植物を消化するような酵素をもっていなかったために恐竜たちは消化不良を起こしていたという。またまた驚きなのが、実際に進化した被子植物が分布を広げていく中で末期の恐竜たちは追いやられた裸子植物と共に見つかるらしい。この説が説ではなく本当の事実だったんじゃないかってくらい理に適っている。その中でも恐竜でも被子植物に対応するために進化したものもいた。それがとりわけ人気があるトリケラトプスだ。あのサイのように口が低い位置にあり、且つ足が短いのは明らかに地面から生える草花を食べるのに適したスタイルらしい。確かにトリケラトプスは下のものをもそもそ食べているイメージがある。このようにk農政を追い求めた結果種類や時代は違うが同じような形になることを収斂進化(しゅうれんしんか)というらしい。先ほどサイのようにといったが本当に似ているわけではなく機能性を追い求めた結果同じ形になったということだ。
その収斂進化について今閃いたこととして縄文土器や遮光土器が世界各地で発掘されているのはこの収斂進化のように機能性を追い求めていったら同じような形になったというものではないのだろうか?宇宙人が教えていったんだとか渡った人類がみな一緒というのではなくこの説の方が現実的な気もする。
恐竜の話に戻るが、被子植物は毒も持つようになったらしい。その毒は人間などは苦みとして嫌がるようにできているが、その当時の恐竜たちはまだ何も持っていなかった。そのためむしゃむしゃと食べていくが中毒状態となって死んでしまうというのだ。実際に恐竜末期の化石には器官の異常な肥大や卵の殻が薄くなるなど中毒と思われる深刻な生理障害が見られるらしい。あの強そうでいかにも絶滅しそうにもない恐竜たちがまさか植物によってこんなに振り回されているとは思いもしなかった。被子植物が生まれた経緯などについては謎が多いらしいが隕石の衝突などで地球が寒冷化したのが原因ではないかともいわれている。裸子植物の時代は温暖だったためどんどんと成長していけそうなイメージがあるが、寒冷となると大きな体よりかは小さく効率的に生きようとするイメージがある。そのため元の元は地球環境が影響しているからやっぱり恐竜が絶滅した原因は?と聞かれたら隕石の衝突です。と言っても正解に近いだろう。だがどのように絶滅したのか?については本書でかなり考えさせられた。
こういう風に自然について学習していって考えていくと最後には植物にたどり着くことが多い。また別の記事でも書きたいのだが、この自然界はやはり植物こそが覇者ではないかと思っている。植物があるからこそ今までの生物の歴史ができあがり植物があることで今日も平和に暮らせていると思う。意外と恐ろしい植物様をもう少し尊敬し恐れたほうがよさそう。
(サムネは)