今回は最近書店で多く積まれているし10万部売れたりしていて何かと話題になっている「なぜ働いていると読書ができないのか?」について書いていこうと思う。結論この本はタイトル本だと思った。要するに自分はとても怒っているのだ。こういう本はどんどん減っていってほしいしどんどん淘汰されて行ってほしい。概要としては、この本は読書と本にいての歴史を書いた後に余裕をもって働いていきましょうということを言っている。とにかくこの「なぜ働いていると読書ができないのか?」という問いに対して全然答えていないのだ。新書とかによくあるが、まず歴史からはいってそれを題材にそれっぽいことを書いて本として書き上げた気になっている。だが、何も教えてくれないため読み終わった後になにも得られていないことに気が付く。そして騙されたと思うだろう。これだけ皆さんの悩みにお答えしますよっていう体で何も答えずにそれっぽいことをいって逃げている本のどれだけ多いことか!自分はこういう本に対して痛烈に抵抗をしたいと思っている。こういう本から本当に伝わるのは「いいタイトルかけたしみんなこの本を買って、私を有名にしてお金持ちにしてね!」ということだけだ。とにかく誠実さに欠ける。しかもこの筆者は文芸評論家を名乗っており、学生時代は読書が大好きだったけど、マイナビに就職して忙しくなって読書ができなくなったことに気が付いてショックだったそうだ。その後に文芸評論家として本の評論などを行う職に変えたらしいが、自分から言うとこの人は自分からその読書をけがしていると思った。この本が問題にしている主な観点としては、映画「花束みたいな恋をした」の、主人公のイラストレータの男の子が仕事が忙しくなって本を読まなくなったし、そういう娯楽みたいな本を読むことに対して毛嫌いするようになったワンシーンを基に話を進めている。このシーンは悪い意味で大人になってしまった主人公を表しているシーンだと思うのだがこのシーンが言っていることは忙しく働いていると道端の小さくてきれいな花に気が付かずに踏んでしまうみたいなものだと思う。要は忙しく働いているから余裕がないからそういう文化を感じたり情緒がなくなるということだと思う。この本も結論は余裕を持ちましょうということしか言っていない。テーマである「なぜ働いていると読書ができないのか?」に対しては無関係である。だって、そんなん余裕がないから読書ができなくなってしまう、じゃあどうすれば読めるようになるのか、読みやすくなるためにどうしたらいいのか、読めなくなるのはどういう原因があるのかなどそういう展開をして初めて本としての意味を持つと思うし、伝える意味がないと思う。というかこれだけ振りかぶったのにボール投げないんかいって感じ。とにかく不愉快だった。この本についてYouTubeで調べて動画もいくつか見てみたが、ピボットとかで話している内容も薄すぎて、というか問いまでの前提を整えているだけで、本題について何も答えていない。この問題にはこういう背景があります、こういう歴史があります、ではどうすればいいのでしょうか?あとはみなさんおのおので考えてください。って感じ。いや、別にそういう本を批判しているわけでもないしダメと言っているわけではないが、そういう目的のために読みたいわけではないものでそういうオチにされてもうざいだけだと思う。普通に考えて「お金が溜まるようになる習慣5選」というタイトルの動画があってみてみたら前提知識だけで終わってしまったら、え?本題は?と戸惑うだろうし、忙しい中でがんばってインプットしようと取った時間を奪われた感覚になるだろう。タイパということがあるが、自分はそんなにタイパを気にするタイプではない。むしろコスパを重視する傾向がある。だが、今回の本はひどすぎる。この記事では書ききれないくらいの怒りがある。とにかく詰まんなかったし時間の無駄だった。
ただ怒ってるだけでも自分も無責任だと思うので、自分なりの解決策、持論を書いていこうと思う。
なぜ働いていると読書ができないのか?
結論、こういう本が増えたからだと思う。この筆者にブーメランとして投げつけたい。
AIやネットが発達したために本が簡単に発行できるようになったし、kindleに関しては100円くらいから本を発信、販売することができる。そのため昔よりも本の質自体が下がった。良書といわれるような良くて学びになる本もあるが、それ以上に無駄なこういうタイトル本に埋め尽くされて見つけづらくなっている。そのため良い本を見つけるまでにエネルギーも時間がかかってしまうため読書が億劫なものになってきているんだと思う。疲れているとダイエットできずにバクバク食べてしまうのと同じでめんどくさくなってしまうのだ。そのため良い本を見つける技術、どう読むのが良いのかなどを突き詰めていくことの方がよっぽど働きながら読書ができるようになるまでの道を進めることができるだろう。
ちなみに自分が思う読書の良著はショーペンハウアーの「読書について」だ。こんな本よりも10000倍くらい読む価値があるしタイパが良い。
というかそもそもネットやAIを駆使して自分で本が書けるようになる技術の方が将来性があると思う。ChatGPTやAIを駆使していけばそういうことも一個人ができるようになっている現代だ。タイトル本に騙されないための技術、力を磨いていこう。
(サムネは六花の森のかわいい絵画?)
なぜ働いていると読書ができないのか?
