最近読んだ本で面白かったので久しぶりに書く、というか最近アプトプット欲がすごくてとにかく書きたくなったから適当に書く。個人事業主として売り上げも安定してきて、この間確定申告が終わった時に個人事業主として1年たったんだなーと時間した。思ったよりも簡単で、あんまり予想していたよりも忙しくなくて税務とか書類関係も1か月ぐらいあれば慣れるぐらい簡単だった。
内容としては
・会計について
・現金主義について
・経営のなんたるか
・全部自分でできるようにする精神
・創業者は全部の業務を行えること
について書いていきたいとは思っている
会計について
この本は稲盛和夫と会社の会計担当者が会計について話していくにしたがって、現金主義という考え方に行きついたことを皮切りに経営とは?経営者とはなどについて書かれた本だった。会計といえばなんか家計簿的なものだと思っていたし、雑務のようなものだと思っていた。だがこの本を読んで会計に対しての考え方が変わってぜひとも会計は自分ですべてやりたいと思った。もし自分で法人を立ち上げて運用していくとなった場合、最初は従業員はいない、一人法人のような状態になると思う。その状態でも税理士を雇って月額を払って運用していく人が多いと思うし、かなりめんどくさいものでもある。
だが、稲盛氏は会計の中で納得できない点があると会計担当者にしつこく質問し会計の本質をつかんでいった。そして掴んだ結果、会計は現実の稼ぎや会社の状態、打ち上げなどを正確にリアルタイムに表しているものではないという結論に至った。会計担当者も最初は会計というものはそういうものだからと突っ張っていたらしいのだが、本質を突き詰めていくと稲盛氏に共感するようになっていったという。
現金主義について
その結果たどり着いたのが現金主義という考え方だ。本の中では実際にその言葉が出てきたかはあまり記憶にないが、巷で言われている会計の考え方である。そもそも自分も思ったのだが、会計というのはいくら売り上げていくら支出したかを計上して計算するものだと思っていた。だが、実際の会計ではもっと複雑でもっと意味が分からないつくりになっているらしい。その複雑な構造の中で現実と会計上の都合とが合わずに稼げていないのに稼げているような帳簿になったり、実際は稼げているのに会計上は稼げていないといったねじれ?のような状態になるとのこと。そのせいで赤字として計上するために減価償却が合わなかったなど、数字だけでは説明ができないような状態になる。この違和感やねじれは会計の帳簿上では綺麗に見えているのだが、経営者側からするとめちゃくちゃ気持ち悪い。この感覚は自分も良くわかる。現実をそのまま考えられずに1フィルター入れないと考えられないような、遠回り感?直接できない気持ち悪さは解消したくなる・。この気持ち悪さがあることで物を買う時や商売をしようとした時、本当に買っていいのか、買わない方がいいのかなどの思考が邪魔する。
この現金主義の考え方は普通の一般的な財布と同じようなものだと思っている。下北沢に買い物しにいくから1万円おこずかいを貰った。6000円の服を買った。残り4000円あるから、2000円ランチで食べた。残り2000円だから買いたかったシャツ3000円は買えない。残りの2000円は来月おこずかいを貰った時の足しにしてずっと買いたかった120000円のスニーカーを買おう。今月はもう何も買えないな。この感じが現金主義っぽい感じだと思う。実際に家計簿に付ける時も使った日付、金額で入れていく。この場合だとこの月の支払いは服、ランチで8000円になって2000円の黒字だ。
だが、会社の会計だとクレジットカードやリボ払いなどに近いと思う。残り2000円になった時に、クレジットカードなら来月支払いになるから3000円のシャツを買っちゃえる。その分来月は9000円分しか使えない。でも今月短期バイトをしたから来月の月末には20000円入る。だから来月は実質29000円使える。だからあと19000円使ってもいつも通りのおこづかいになるだけだから今クレジットカードで12000円のスニーカーを買ってしまおう。でも来月にB君に借りてた1万円を返さないといけないから実質は9000円しか使えない。でもどうしてもこのスニーカーは欲しいからクレジットカードで買ってしまおう。差額の3000円来月減ってしまうけど、また短期バイト頑張ればいいからいいや。
めっちゃめんどくさく書いたらこんな感じだ。結局この月の支払いは服、ランチ、シャツ、スニーカーで23000円になる。だがその支払いは来月で消込になるので問題なくなるが、この月の家計簿上では13000円赤字となる。その赤字分を来月清算して黒字になるというような感じになる。
会社の会計のような処理だと借金がしやすくなると思う。現金主義はその場の財布の硬貨、1000札があるかないかで買い物を考えるため、借金はできないが考えやすいしリスクはない。借金ができる分レバレッジが利かせることができるし資金がなくてもビジネスをすることはできてスピード感が出るとは思うが、未来の収入やなにか問題があった時に弱いと思う。稲盛氏はこの考え方でバブル崩壊後の不景気にも業績を上げていったらしい。それだけではないとは思うが、一つの要因だと思う。会計というは会社の家計簿であり状態を知るための重要なツールであることを学んだ。
自分も学生のおこづかい制度から社会人になってクレジットカードを持って買い物をするようになってから余分な買い物や衝動買いをするようになってしまった。人間というのは愚かな作りになっており、どれだけ稼ぎが増えたとしても自分の支払い能力以上の買い物をしたくなってしまう。その強烈な欲望をクレジットカードという仕組みが可能にしてしまう。しかもポチるだけでいいという簡単さ。この罠を上手く潜り抜けて節制して貯金ができる人はかなり自己コントロール力が高いと思う。
経営について
この会計の考え方から始まり、この本では経営にも触れている。会計を人に任せてその人の言うことを信じて過信していると急に業績が悪くなったり、倒産することが良くあるとのこと。会計というのは会社の家計簿だから自分でコントロールできなければいけない。しかも、会計の人は結局は雇われの従業員のため、会社の業績が悪かろうが、倒産しようが、自分の経歴書、キャリアが傷つけなければダメージはないため、本当の意味での責任感はない。その辺の意識が経営者と会計者との違いがあると思う。だから、実際に会計はめんどくさいし複雑だから任せた方がいいとは思うけど、その内容や数字に関しては自分も100%理解できるようになっていないといけない。だからもっとお金について勉強しなくてはいけないなと感じた。
全部自分でできるようにする精神について
今回の会計にも通じるところだが、経営者には全部自分でできるようにする精神、全部自分でやろうとする精神が欠かせないと感じている。自分の中でも前々からこの精神は大切にしていてこの精神があったからこそ個人事業主になろうと思ったし経営者に憧れたところがある。前に知り合いの経営者とサシ飲みをしたときに、同じようなことを言われた。100%自分でやる必要はないし任せられるところは任せればいいけど、100%理解しておける知識やスキルは必要だと言われた。法律関係、会計、営業、企画や製品開発、雑務など0から10まで自分一人でできるようになる必要がある。それを聞いた時、この本を読んだとき自分はとてもわくわくした。全部自分でやっていいんだと。稼ぐことも消費することも経営していくのも全て自分で完結できるんだと思った。自分は独立心というか、チームで働く、動くことがあまり得意ではない。部活はチームスポーツをやっていたけどチームワークみたいなものはあまり育たなかった。その分空気を読んだり、大人数の中での会話での振舞いや笑いの取り方、ノリなどは身についたが、力を合わせて1+1=3を作り上げるみたいなことをできた経験が少ないように思える。そんなんだから芸術大学に行ったことで居場所を感じたのかもしれない。やっぱりあの時に個人スポーツにしておけばよかったかな。
結局社会人になってからは友達と遊んだり大人数で行動することはなくなり、妻と二人でなにかするか、一人で出かけるだけで満足している。経営者は孤独というが、一人が好きにな人が多いのではと思う。経営者という仕事の性質上、孤独になることはあると思うけど、一人になってしまうことはないのではと思う。そりゃあ経営陣と従業員との意識の差で孤独や距離を感じることはあると思うけど、それなら経営者同士の集まりや付き合いができるだけだ。全部自分でやりたくなったから経営者になった。スタートアップやなにか社会に革新を与えたいと思って会社を立ち上げた人以外は結構この流れなのではと思う。あと、稲盛氏もそうなのだが、納得しないと気が済まない体質も必要だと思っている。ブラックボックスになっていることが気持ち悪くてその中身を知りたくなる。機械であればその仕組みを知りたくなるし、人の行動であればなんでそういうことをしたのか?が気になる。会計であればなんでそういう処理をするのか?なぜ?気持ち悪いから教えてって感じ。それを繰り返していくことで経営者としてレベルアップしていけるんだなーって思った。この実学はその名の通り、実生活、実業務で役に立つ学問だった。福沢諭吉も言っていた、実学こそお金を生む学問だと思う。だがそれだけでは大きい崖は登れないから難しいね。
あと、筋肉質の経営、筋肉質にすることが良いとこの本が言っていた。すこしミニマリスト的な考え方だが、とても良い表現だと思った。生活の中や仕事の上でも通じる考え方だ。余分なものを絞り、動きやすく、健康的な体にするためこの考え方が好きだ。今まで、整理するとか余計な部分を削るっていう言葉を使ってきたが、今回の表現がその事象?やりたいことを良くあ笑わしていると思った。そして筋肉質な状態にするととても気持ちが良くて行動力がでる。私生活も経営も仕事も筋肉質な状態を目指していこうと思う。
(サムネは夢の島のかえる植木鉢)